>融資姿勢は変化しているか
業界ではスルガ問題が焦点。2015-2016年をピークにして以前から融資は陰っているが、スルガ問題で全金融機関が一斉に慎重に。こちらも融資が出にくくなって困っています。誰もがフルローンで不動産を買える時代は終わった。今からゼロスタートの新規参入はかなり厳しいでしょう。不動産投資の最大のメリットである「ハイレバレッジなのにロスカットされない」という利点は生かしにくい。レバレッジは以前は10倍+だったものが、現在は5倍程度に。
一般的な不動産投資は、「ロスカットされない高金利通貨fx」と似ている。低金利借入で高金利通貨を買えばスプレッドが取れる。ハイレバレッジであるほど利益は出る。fxと違い物件価格が下がってもロスカットされることはない(銀行借入の期限の利益)のでそのうち値上がりするまで長期保有していれば損は出ない。というのが基本の仕組みである。
>大きな借金を作ってしまったサラリーマン大家について
前述の通り、不動産借入にはロスカットされない利点があるので、「過剰なレバレッジをかけて多大な借金を負ってしまった」こと自体に問題はない。借入によりROEが高いことはいいことである。賃料と支払金利のスプレッドが取れており、キャッシュフロープラスであれば健全。問題ない。トヨタやソニーは膨大な借金を抱えているが危ないのか。というのと同じです。
不動産投資を成功させるコツは、高齢者から若者への資産移転(安く売る人がいる)、根強い土地神話による土地の資産価値(ハイレバが許される担保としての根拠)、オーバーバンキングによる金融機関過当競争(借りやすい)、金融政策としての低金利政策(普通にやっていてもイールドスプレッドが取れる)、日銀の無理矢理なインフレ政策(値上がり期待)
これらの日本の経済問題、社会的問題のすべては不動産投資の追い風になっているので、これをうまく生かして、ハイレバレッジ×低金利×割安物件を買うこと。
今からだとスタンダードな物件は価格が上がってしまったため、多少クセのあるオルタナティブ型、バリューアッド型など、一ひねり考える必要。
なお、価格が上がったのは、世界中の株や債券など他の資産もイールドスプレッドが取れなくなってきていることの影響も大きい。日本の不動産に限らず世界的な流れも関係している。
2018年9月14日 2:49 AM - 2045
10月7日(日)日経新聞の一面に名前を出しておりますが、いろいろとコメントを送った割には何も使われていなかったので、取材メモを転載しておきます。
著作権的な問題で日経側が作った質問の文章は少し書き換えています。私のコメントは取材対応時のものそのままです。
>個人による不動産投資について
市況は上昇局面とはいえないが、株とは違い急落することもないと考えている。理由は不動産投資の収益構造に起因する。
すでに買い終えた投資家は、低金利で借りて高い賃料利回りを得続けることができるため、物件価格が下落したとしても、借入/NOIのスプレッドをとり続けることができる。過剰にレバレッジがかかっていたとしても借入には期限の利益がありロスカットされるわけではないので、下落局面で投げ売りする必要性がない。
(自宅も同じ。値下がりしたと言って投げ売りするホームオーナーはいない)
しかし、一部の転売業者は年末、3末にかけて在庫一掃セールをするだろう。オープンハウス、ADワークス、ムゲンエステートなどは商売厳しいと思われる。
しかし、全体が大幅下落とはならず小幅な調整、現在の価格感(より少し下がる程度)はしばらく続くと見る。その後は、インフレ率上昇にあわせて再度物件価格は上がる可能性もあろう。
唯一、下がるシナリオは、世界の株や債券などのリスクプレミアムが上がり日本の不動産が割高に見えるタイミングだけであろう。
>玉川の投資経歴について
最初に買ったのは大学卒業後すぐに高田馬場ワンルーム。そこから起算すると20年だが本格的に始めたのはアベノミクスで量的緩和の2013年。
2013年からの5年で80億ほど購入した。
現在は、借入金利は上昇し、また割安物件を探すのが難しい。利益率は下がり保有コストは上がるというダブルパンチで収益を得にくい環境なので、かなり厳選している。
収支計算が合うこと、賃貸が入ること、有名な駅(場所)を購入基準として、それを譲らないようにしている。また、自己資金をほぼ入れずフルローン前提であることも重視。低自己資金=高ROEとなる。
>今回の不動産ブームのきっかけは。前回ブームとの違いは。
前回ブームは2006-2007年。今回ブームは2015-2016年と言える。いずれも一般サラリーマンにもフルローンが提供されたこと。借入金利が安いこと。とりあえず買えば収益が出ること。うまく複数をフルローンで買えば自己資金がなくても借入だけで(銀行との借り入れ書類にはんこを押すだけで)会社をやめられるだけの大量のキャッシュフローが得られたことが個人も参入してきた背景。
2006年ブームは、銀行の物件評価システムがおかしいことを突いた個人がフルローン購入を繰り返し財をなした。しかし、2008年サブプライムでブームは終わり。
2013以降は量的緩和とマイナス金利を背景にした、低金利、オーバーバンキング、金余りが背景となり投資不動産に多額の融資が付いたことが根底にある。
>スルガ銀行融資停止の影響は
スルガの融資は不動産業界全体からすれば微々たるものであり、サブプライム危機のような大型危機という意味でのスルガショックはあり得ない。
(スルガでしか融資が出ないような僻地の物件は売るに売れない状況となろうが)
不動産の主役は事業法人、地主、ファンドなどであり、スルガで借りるような個人は端数に過ぎない。
しかし、金融機関内部ではスルガ問題で綱紀粛正された感が強く無関係のプレイヤーに対しても金融機関は一律で慎重となっている。
2016あたりから過熱感のある不動産市況だが、もともとこれに冷や水を浴びせていたのは2016,2017年(?)からの日銀金融システムレポートであり、日銀主導で過剰融資に警鐘を鳴らしていた。それでも融資は、なんとか続いていたが今回のスルガ問題でとどめを刺した感じ。
そういう意味では、スルガ問題は危機の始まりではなく、終わりの象徴である。
今後は、(金融機関にとってメリットがなさ過ぎる)フルローンはあり得ないものとなり、自己資金を入れる投資が主流になる。自己資金を入れさせれば金融機関にリスクはほぼないので貸せなくはない。
また、不動産融資を一律で止めてしまうと金融機関は収益源がないので、それなりに残高を維持したいのが本音。自己資金を入れさせ、金利は今まで以上に高く取る。それが主流となろう。今までは投資家に利益を分配しすぎていたものを銀行も利益を取ってくるようになる。とも言える。
自己資金要求や貸出金利上昇は、エクイティ投資家vsレンダーの取り分が、あまりにエクイティ投資家に有利すぎたものをレンダー側にメリットがあるように調整されたともいえよう。
>TATERUほかの資料改ざん不正について
財閥系、電鉄系大手はそのようなことはやらない。中小は昭和バブル期から偽造やインチキが当たり前に行われており変わらない。
仲介業、転売業の報酬の大きさが犯罪をしてでも成約させようというインセンティブになっている。20代で億の年収に届くこともよくある。偽造したときの期待報酬>>>逮捕される確率 なので、そういうことをやる業者は多い。
>不動産投資はどうあるべきか
最近の東京を中心とする国内不動産の上昇は、元を正せば世界の金融市場のイールドスプレッド(リスクプレミアム)がタイトになっているためである。どこの株や債券を買っても儲からない水準まで価格は上がっている(利回り低下)
日本の不動産も、さや寄せされその水準まで利幅が縮小するのは市場原理として当たり前。
かつては、不動産の高利回りが放置されていたが、人々が昭和バブル期、サブプライム危機以来、あらためて不動産の収益性を再認識したともいえる。
儲かることが分かれば、世界的な金余り、日本金融機関の過当競争を利用して、買いたいと考える向きは多い。借入金利と利回りとのスプレッドを取ることができる。ましてやキャッシュフローがプラスであればリスクを取れるプレイヤーからすれば買いたくないわけがない。
日本ではいまだに土地神話は根強く、また、日銀の方針もインフレであるため、土地は10年、20年のスパンで見れば、今よりも高くなっていると信じられる(なお、値下がりしていても残債が減っているので問題はない)
ゼロ金利に近くタダ同然で借りた金(元を正せば地方の高齢者の預金)を東京に持ってきて、投資家は厚いスプレッドを取ることができる。さらに、国策インフレに乗り値上がり期待まで持てる。
戦後の政策により東京のインフラ整備は世界一とも言えそれゆえに住みやすく賃貸需要は安定している。その点では過去の過剰なインフラ投資へのフリーライドでもある。
不動産とはこれらの日本の社会問題と国策をすべて反映したような投資対象である。
しかし、日本の明るい未来に賭けているわけではない。最も信じておりしっかりしてほしいのは黒田総裁の金融政策である。そういう点では、不動産を買っているのではなくて、国策たる金融政策に乗っているだけである。
なお、不景気で低金利が長引くのも不動産投資家にとっては悪くない。好景気でテーパリング>金利上昇でも物件はそれ以上に上がっているはずなので、どちらでも問題はなさそう。
不況下での金利上昇は困るが考えにくい。トルコのように円の価値がなくなる事態であれば物件価格は名目上は上がり、一方で借入金は実質目減りするので、ここでもまた不動産投資家は有利のはずである。
人口減少といっても日本中の不動産をすべて買うわけではない。都心では人口減少の影響は大きくないと考える。
主に土地や建物が余っているのは郊外と地方である。人口減少による空き家問題とは、元を正せば高度経済成長期に本来は人が住む必要のない過疎地にまで都会化を広げたものも巻き戻しに過ぎないともいえる。(都会にとっては)大きな問題ではない。
地方はコンパクトシティ化が必須であろう。終活を考える町村も必要だ。しかし、地方の空き家の多くはすでに減価償却の済んだ高度経済成長期、バブル期の抜け殻であり、空いたままでも経済的な損失はないはずである。いずれにしても、どこでも何でも買えば良いわけではないので、賃貸需要が安定していて、土地に価値のある場所を選ぶ必要はある。
2018年10月7日 11:17 AM - 2173
竹中夏海
「見てすぐ真似できる」振付はどのように作られているのか? 臼井比呂子先生インタビュー前編
2018年10月27日
連載開始から大反響を呼んでいる、振付師・竹中夏海さんの連載
こちらの連載では、平成期に最前線で活躍した振付師のみなさんに、直接話をうかがいます。第一回は、東京女子流、アイドルネッサンスなどの振付で知られる臼井比呂子先生。90年代から活動始めた比呂子先生に、アイドル振付の変化を伺います。
臼井比呂子 写真右。東京都出身。テレビ番組での振付からキャリアをスタートし、MISSIONや異色ダンスユニット野猿の振り付け、SweetSやAAAのユニットのオーディションから立ち上げなどを手がける。2010年以降は、東京女子流やアイドルネッサンス、TV番組『アイドル×戦士 ミラクルちゅーんず!』から派生したmiracle2などの振付を担当した。
比呂子先生はどうやって振付師になったのか?
竹中夏海(以下、竹中) 本日はよろしくお願いします。まずは比呂子先生がダンスを始めたきっかけから教えて頂けますか?
臼井比呂子(以下、臼井) 元々習いごとでクラシックバレエやジャズもちょっとやってたんですが、17〜18才の頃にブロードウェイダンスセンターに通い始めました。後にtrfのメンバーとなるCHIHARUさんが先生をしていて。
竹中 CHIHARUさんってエイベックス系のスクールではなかったんですね。
臼井 その頃はまだエイベックスもスクールはなかったんですよ。
竹中 へぇ! ジャンルとしてはジャズヒップホップとかですか?
臼井 そうですね。でもそこのスタジオがほんとに怖くて(笑)。
竹中 周りはみんな年上の方ばかり?
臼井 はい、しかもほんとに上手い人しかいなかったんです。圧倒されて見てるだけしかできない日もありました。友達もいないし、声を掛けてくれる先輩がいるわけでもなく。世の中にまだダンスがほとんど浸透してなかったんです。それで私が高校を卒業する頃にちょうど小室ファミリーブームが到来して。
竹中 なるほど、trfや安室ちゃんの登場以前と以降では、日本の習いごととしてストリートダンスの普及率がぜんぜん違いますよね。
臼井 そうですね。私はその前だったから、同年代でやってる子はほとんどいなかった。で、そういった音楽業界の変化を受けて色んなオーディションに声を掛けて頂けるようになり、バックダンサーをしていました。テレビ東京のダンス番組に出た際、エイベックスの方に「今度安室奈美恵ちゃんの後輩たちが歌って踊るBS NHKの番組で振付の先生を探してるんだけどやってみませんか?」って誘って頂いて。
竹中 振付師を始められるきっかけですね。
臼井 その番組のオープニングダンスに振りを付けたりしていました。
竹中 その番組覚えてます!『Music Jump』ってボーイズサイドとガールズサイドがありましたよね。
臼井 そう、前半30分はジャニーズJr.の男の子たちで、後半30分は担当していた女の子たちが出ていて。ヴィジョンファクトリーの子が多かったけど色んな事務所の子たちがいましたね。
竹中 その頃っていわゆるアイドルがあんまりいなかった時代だと思うんですけど、ジャンルとしてアイドルと呼ばれる女の子を担当したきっかけのグループってどこになるんですか?
臼井 フジテレビの『アイドルハイスクール 芸能女学館』という番組に出演していた子たち何人かで結成された、MISSION*っていうグループ。それが98年。そのあと、日テレの『THE 夜もヒッパレ』から出てきたHipp’s*とかはずっと担当していました。
* 番組出演者の中からavexの松浦勝人氏によって選ばれた5人によって結成。98年7月にavexからデビュー。2000年に解散した。
* 番組のバックダンサーとして結成。上記MISSIONのメンバーも二人在籍した。01年にCDデビュー。02年番組終了とともに解散。
竹中 やっぱりアイドルと謳っていても、流行的にはガールズダンスヴォーカルユニット寄りの時代ですね。東京女子流ちゃんがよくカバーしているSweetS*は担当されてなかったんですか?
* 「avex audition 2002」合格者15名から5名を選抜して結成された。シングル11枚、アルバム4枚をリリースし、06年に解散。女優の瀧本美織が所属していた。
臼井 私は、SweetSっていうユニットを作りましょう、というオーディション作業まではやってました。
竹中 立ち上げには関わってらしたんですね……!
東京女子流のあの振付の理由
竹中 そこから巡り巡って東京女子流ちゃんがカバーすることになる、と。
臼井 女子流の場合、カバーは先輩たちの歌を受け継ぎながら新しい世代のアイドルとして誕生しよう、という意味もあったので振付もほぼそのまんまで行きましょう、ということで。
竹中 私、「LolitA☆Strawberry in summer」の振付が大好きなんです。以前比呂子先生から「サビの『LolitA~』の部分で言葉とは裏腹に、衣装をチラッとめくってお腹を見せる大人っぽい動きで印象付けたかった」ってお話を聞いて、それが素敵で忘れられなくて。あれもSweetSの元の振り付けにあったってことですか?
臼井 あれは女子流としてオリジナルで出すことになったんですよ。この曲を出した2012年ってすでにアイドルがたくさんいたから、何で印象づけるかというテーマは私の中で常にあったんですね。東京女子流の楽曲がノリやすい曲調というわけでもないし。それで女子流をよく知らない人たちが、「あぁ、あのおへそ出す子たちね」とか「なんかよく小道具持ってダンスしてる子たちか」って会話の中に出してくれるようなきっかけを作れたらなと思って。「LolitA~」はあどけない子たちがそういうギャップを見せたら、ファンの人たちはどれだけドキってしてくれるんだろうと思って付けました。のちの「Partition Love」でのスカートめくる振りとかにも繋がってくるんですけど。
竹中 「Liar」では途中でチュチュの巻きスカートを脱ぎ捨ててショーパンになりますよね。あれは見た目のインパクトもあったし、なによりスタイリストさんと連携がとれていないと振付に取り込めない。アイドルって、たとえばシングルの振付を作る際にどんな衣装を着るか振付師は把握できないことも多いじゃないですか。比呂子先生の場合はどんな順序でオーダーされたんですか?
臼井 最初に振りを付けてから、こういう衣装を用意してくれませんかって相談してましたね。
竹中 振り先行だったんですね。私の場合、曲を頂くのがギリギリで衣装が先に制作に入ってるってパターンも少なくないので羨ましいです。「Bad Flower」はスカートの裾と手が繋がっていますが、振り入れ時ってまだ衣装はないですよね? どうやって練習されてたんですか?
臼井 あの曲の場合は布を持って振りを作りたいっていうのが最初にあったので、二枚の布を用意して持ちながら踊るところから始めましたね。
竹中 なるほど。スカートに繋げようと提案したのはどなたなんですか?
臼井 私かな。布を両手に持ちながら踊るのはハンドマイクもあるし本人たちが大変だから、指につけちゃおうって。前にダンスの発表会で同じようなことをやったんですよね。
竹中 あ〜発表会! アイドルってマネジメントやスタイリストの方々と連携をとらないといけないけど、ダンスの発表会って先生が衣装から小道具まで全部決めますもんね。女子流で最初にそういう先生のアイデアが取り入れられたのって、どの曲ですか?
臼井 「頑張って いつだって 信じてる」で持ったポンポンからかな。間奏にセリフを入れませんかって言ったのも私ですね。せっかく応援歌だしって提案したら、採用されました。
竹中 そうだったんですね……! しかもライブ仕様ではなく楽曲の中にしっかり組み込まれてますよね。アクセントにもなってますし。
臼井 たぶん私がこうやって色々アイデア出すようになったのって、きっかけは『ヒッパレ』だったと思うんです。あの番組は私が振付をさせていただいた時期はプロデューサーの方たちが「やりたいことあったらどんどん意見出していいよ」っていうスタンスだったので。それで「じゃあひな壇にいる人の横で踊ったらどうですか」とか提案するようになって、そしたらディレクターの方々がおもしろがってくれて。
竹中 へー!
臼井 それと、あの番組ってジャニーズ事務所のタレントさんもたくさん出てたじゃないですか。あの子たちってほんと、びっくりするくらい色んなことをやっていたんです。当時振付はサンチェ*さんがしっかり関わってらしたんですが、合間にお話しさせて頂いた中ですごく印象深い言葉があるんですよね。「自分の中に1個アイデアがあって、それを却下されて落ち込むのは間違ってる。だいたい5つくらい引き出しを持っていれば、どれかは通るから」って。たぶん私、その時なにか提案したものが採用されなくてイラッとしてたんでしょうね(笑)。その時そういう風に言ってくれる方がいたのは貴重な経験でした。そこからは腹を括って、まずは思ったことをどんどん言ってみる、という感じになっていきました。
* ジャニーズ事務所の多くのグループで振付を担当している振付師。デビュー以前のtrfに所属していた。
竹中 それは、振付師としてターニングポイントになるひと言ですね……!
2010年代以降で振付はどう変わったのか?
竹中 比呂子先生はいろんな時代の女の子を担当されてきていますが、2000年前後のダンスヴォーカルユニットと、2010年代以降のアイドルグループとでは振付で意識を変えたことってありますか?
臼井 10年代からの女子流以降は、「見てすぐ真似ができる」はテーマにしました。それまでは奈美恵ちゃん系譜を継いでるので、みんなとにかくかっこよく踊れば良いんでしょ、って風潮はありましたね。
竹中 たしかに「おんなじキモチ」や「ヒマワリと星屑」なんかは、アイドルファンが見たら一緒に踊りたくてしょうがなくなるような手振りが付いていますよね。でも女子流ってメンバーのスキルが上がるにつれてユニゾンが減って、ひとりひとりが違う振りも多くなったじゃないですか。一方アイドルネッサンスはユニゾンのダンスの割合がすごく高い。一見すると対極にある二組にも思えるんですけど、意識としては変わらず「振り真似がしやすいように」でしたか?
臼井 楽曲の違いは大きいですかね。
竹中 まぁそうですよねぇ、振付はそこありきですもんね。勝手に導かれるというか。
臼井 アイドルネッサンスは振りが付けづらい曲が多かったから。「これ……どうします?」ってマネージャーさんにはよく聞いてました。
竹中 そうなんだ! どれも素晴らしい作品なので意外です。でもそっか、アイルネちゃんがルネッサンス(カバー)してた楽曲って、踊る前提で作られていないですもんね。
臼井 そうなんですよ。
竹中 曲線のラインを生かした女性的なダンスの女子流ちゃんに対して、アイルネちゃんは直線的な動きが多いですよね。そこがジェンダーレスな印象になって、元は男性が歌う楽曲にも合うんだろうなぁ、と。
臼井 彼女たちの場合は振りに力強さがなくなっちゃったら嘘だよなぁと思っていて。「夏の決心」なんかはほんとに歌詞のまま、等身大な部分を見せられればいいなと。最後の方はBase Ball Bearの小出さんがオリジナル曲を作ってくれて、その時の8人にしか歌えないようなものをくれたので、そういう切ない感じを出せればいいなぁと。でもそれも個々でというよりは、全員でひとつのフォーメーションで見せるようなやり方だったかな。
竹中 「前髪」の「急いで作ったおもちゃみたい」の部分で、スカートを一瞬フワッと広げる振付あるじゃないですか。私、あそこが死ぬっほど好きなんです!!
臼井 あら、そうですか(笑)。
竹中 女の子を表現するいろんな振りの中で、あれを超えられるものってそうないんじゃないかなってくらい。あの詞にあの動きって、あらゆる解釈ができるじゃないですか。もちろん歌詞にバチッとリンクした振付ってキャッチーで良いんですけど、この曲に関してはそういう余白を残した方がハマってますよね。
臼井 小出さんが作ってくれる曲ってどれも世界がブワッっと広がるから、ダンス曲でなくても振付はそんなに苦労しなかったんですよね。「交感ノート」も「5センチメンタル」も。この人やっぱすごいんだなって思いました。男の人でああいう……
竹中 変態ですよね*。
* 褒め言葉です
臼井 ほんとそう思いました(笑)。女子高生になったことないのになんで気持ちわかるの!?って。
竹中 変態なんですよね*。「歯の矯正つらかったけど やってよかったな」ってもう、その時の8人そのままで。
* 褒め言葉です
臼井 「私たちの今までを全部見てたんだ!」って思いますよね。この瞬間しか歌えないんじゃないかって思うほど。
(構成:竹中夏海)
By Lawrence C. Strauss 2018年10月2日 07:54 JST
• 米国外の配当利回りは米国の2倍
ジャナス・ヘンダーソンの最新調査によると、第2四半期の米国企業全体の配当金支払額は過去最高となる1170億ドルに達したという。ただし、さらなる高配当利回りを求める投資家は米国外にも食指を動かすと良い。
「安定的な収益獲得には、広く国外にも目を向けることが非常に重要なのは言うまでもないが、特に低金利時代にはそれが当てはまる」と、JOHCMグローバル・インカム・ビルダー(JOFIX)ファンドの運用責任者ジョルジョ・カプート氏は話す。なぜなら、金利が上昇したときには、ボンドプロキシー(債券代替)としての役割を果たす公益事業株など高配当利回りの米国株式が大きな打撃を受ける可能性があるためだ。
米国外には高配当利回りの銘柄が数多くある。MSCIワールド・インデックスを構成する米国以外の銘柄のうち、配当利回りが3%以上の銘柄の割合は約40%で、米国の銘柄における割合の2倍だとカプート氏は説明する。バーンスタインのクオンツ戦略チームは、バリュエーションが非常に魅力的な上、「配当利回りが幾分上昇する局面にあっても、さらに高いパフォーマンスが期待できる」との理由から、欧州の高配当銘柄をオーバーウエートするよう勧める。一方、カプート氏は、アジアを含む他地域の高配当銘柄にも好機があると見ている。
MSCIインデックス構成銘柄で3%を超える配当利回りの米国企業が少ない理由を正確に説明することは難しい。理由の一つには、自社株買いを活用する米国企業が多いことが挙げられる。自社株買いを行うと配当原資は少なくなる。S&P500指数構成企業全体でみると、昨年、およそ4200億ドルだった配当金支払いに対し、自社株買いは5200億ドルに上っている。
• 高配当利回りの6銘柄
高配当利回りを求める米国の投資家は、米国内企業に注目しがちであるが、米国外には魅力的な高配当利回り銘柄が数多く存在する。もちろん、米国外には同族企業も多いが、「支配持ち分を有する家族株主は、流動性確保の必要性から配当分配に依存することが多い」とカプート氏は指摘する。
米株以外で配当利回りの高い銘柄
米国の高配当利回り銘柄は、公益事業、生活必需品、不動産投資信託(REIT)、たばこといったボンドプロキシー・セクターに集中することが多いが、米国外では「景気敏感株、資本財・サービス、商業といったセクターにも配当利回りが魅力的な銘柄が多い」とカプート氏は見ている。
S&P500指数の公益事業セクターが今年に入って約1.7%下落するなど、金利上昇につれて米国のボンドプロキシー・セクターは圧力を受けている。カプート氏は自身が運用するJOHCMグローバル・インカム・ビルダーで米国株式のアロケーションをわずかに増やすにとどまっている。
米国外の銘柄にも大きく注目している同ファンドの、直近の保有上位10銘柄から6銘柄を表に示している。石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル(RDS.ロンドン)、製薬大手サノフィ(SNY)、食品・飲料最大手ネスレ(NESN.スイス)、保険大手アリアンツ(ALV.ドイツ)、セメント大手ハイデルベルクセメント(HEI.ドイツ)の5社は欧州企業で、配当利回りはいずれも2.8%を超えている。サノフィは四半世紀近くにわたり毎年増配を続けている。残る1社は、中国でショッピングモール、商業ビル、マンションなどを運営する恒隆地産(101.香港)である。
なお、米国の納税者は外国政府より配当源泉税を課される可能性がある点に注意が必要である。
神田須田町 京浜東北線高架下 第一柳町橋高架橋